早稲田大学国際教養学部の女性助教が執筆した博士学位論文などに不正行為が見つかった問題で、早大は27日、博士学位論文を含む3本の論文と学会での発表に改ざんや自己盗用があったと認定して、同日付で女性助教を訓戒処分とした。
早稲田大の大隈講堂
発表で、早大は「これらの不正行為は意図的に行われたとまでは認められない」として、学位は取り消さず、学位論文について訂正の機会を与えるとした。その他の論文などは取り下げるよう勧告した。
女性助教は早大大学院在学中の2019年に博士学位論文を執筆し、20年に博士号(教育学)を受けた。この論文や学会発表で中東6か国の女性を分析したとするデータを示したが、実際に分析した人数が異なっていたり、このデータを別の論文2本に出典を明示せずに引用したりしていた。22年6月に文部科学省などに研究不正の通報があり、早大が調査していた。