兵庫県姫路市の教育長の久保田智子氏(47)が8日、市役所で就任の記者会見に臨んだ。取り組むべき課題として教職員の労働時間短縮などの働き方改革を挙げ、「私が『定時に来て定時に帰る』ということを率先したい」との考えを示した。
教育への思いを語る久保田氏(姫路市で)
元TBS社員で、就任は1日付。不登校など現場の課題に対応する上で「先生にプラスアルファで何かをしてくださいというわけにはいかない」と言及。「自分のケアができるから人のケアができる。自分がケアできているから、子どもたちのケアも100%できる」とワーク・ライフ・バランスの必要性を述べた。
久保田氏には特別養子縁組で受け入れた娘がおり、「子どもを育てながら教育を考えることが、自分にとっても教育委員会にとっても大切だ」と話した。
教育長就任を決断した理由を問われると、「民間出身だからできることもある」とした。メディアにいた経験から「保護者や地域、学校が色々な視点で子どものことを考え、それらをつなぐ役割ができるのではないか」。
市内の小中学校の視察などで、速やかに教育現場へ足を運ぶ考えも示した。