世界の都市を巡りながら先進的な教育を展開し、優秀な学生が集まることから「ハーバード大よりも入学が難しい」とされる米ミネルバ大学(本部・サンフランシスコ)が22日、2025年秋から東京を滞在都市に加えると発表した。約150人の学生が毎年、日本で学ぶ予定だ。

記者会見するミネルバ大のマイク・マギー学長(22日、東京都港区の日本財団で)=上田詔子撮影

 14年に開学したミネルバ大は、滞在都市の企業やNPOと連携して社会課題の解決を考える実践的なプロジェクトや、異文化で育った学生同士の交流を重視する教育が特徴。入試の合格率は3%未満と、米国の名門大をしのぐ高倍率だ。

 学部生は約600人。20人未満のゼミ方式で、各都市に滞在する学生と教員をオンラインで結んで授業を行う。学生の出身地は約100か国・地域に上り、日本人は21人が在籍している。

 現在は、サンフランシスコに1年間滞在後、ソウルやベルリン、ハイデラバード(インド)などの6都市を半年ずつ巡っている。ミネルバ大は将来的に、4年間で東京を含む4都市を巡る形式とする意向だ。

 ミネルバ大は22日、日本財団(東京)と包括連携協定を締結した。日本では、少子高齢化や伝統文化などをテーマに課題解決型の学習を進めることを想定している。会見したマイク・マギー学長は「日本の大学とも積極的に連携していきたい」と語った。