戦場カメラマンの渡部陽一さん(52)が22日、千葉市中央区の千葉明徳中学・高校で講演し、「戦争の犠牲者はいつも子供たち」と訴えた。学校法人「千葉明徳学園」が来年、創立100周年を迎えるのを記念した企画で、生徒ら約1600人が聴き入った。

講演会で語る渡部さん(22日、千葉市中央区で)

 渡部さんはおなじみのゆっくりとした口調で、「約32年間、世界中の戦争を見続けてきたが、戦争の犠牲者はいつも子供たち」と力説。戦争で劣化ウラン弾が使用されたイラクでは、戦後に誕生した子供たちに健康被害が出ていることを紹介し、「第二の戦争が続いている」と指摘した。

 最後に生徒らに向け、「自分の大好きなことをコツコツ続けることが世界とつながる入り口。世界を舞台にした皆さんの活躍を心より応援しています」とエールを送った。