少子化を踏まえた県立高校改革を巡り、富山県教育委員会は、2038年度までに現在34校ある県立高校(全日制)を20校程度に再編する方針を示した。
20校の内訳は、大規模校(1学年400~480人)が2~3校、中規模校(同200~240人)が13~15校、小規模校(同120人以下)が3~4校。再編により、1校当たりの平均募集定員は現在の約180人から200~250人に増やす。
これに伴い学科は、〈1〉普通系学科〈2〉総合学科〈3〉職業系専門学科――に分類する。最も多くの生徒が進学する〈1〉としては、大学などでの研究を視野に入れて探究活動に力を入れる「STEAM」、国際感覚を持った人材を育てる「グローバル」、地域独自の教育を実践する「地域共創」など六つの教育内容を示した。
大規模校は複数の学科を設け、小規模校は特色ある教育を受けられるようにするなど、幅広い進学先の確保を目指す。
20日に開かれた県総合教育会議では、委員から「すべての高校に自分ごととして捉えてもらう必要がある」や「学科の組み合わせを考える際、どんな需要があるのかを把握するのが重要だ」といった意見が出た。
県教委は、38年度から逆算し、数年後の高校のあり方をまとめ、来年1月の次回会合で提示する。さらに年度内に地域住民との意見交換会などを実施する。