宮崎市で春季キャンプを行っているプロ野球・読売巨人軍に、県立宮崎南高(宮崎市)書道部の生徒たちが書いた大きな書道作品が贈られた。今季の巨人のスローガン「新風」の文字が力強く書かれており、10日までキャンプ地のひなたサンマリンスタジアム宮崎(宮崎市)の正面入り口付近に展示。現在はいったん取り外されているが、15日から再び飾るという。
作品は縦2・2メートル、横4メートル。今季、日本一奪還を目指す巨人のスローガン「新風」が中央に大きく書かれ、脇に「伝統に新しい風を吹き込め」などの文字も記されている。
宮崎南高は同スタジアム近くにあり、同校OBには巨人などで活躍し、巨人のコーチだった2010年に37歳で急逝した木村拓也さんもいる。
同校書道部は商業施設で書道パフォーマンスを披露するなどしており、宮崎市観光協会が巨人のキャンプ期間中にサンマリンスタジアム前での書道パフォーマンスを依頼。予定されていたキャンプ初日の1日は雨となり、パフォーマンスは中止となったが、卒部した3年生を含む10人があらかじめ記していた作品が球団に寄贈された。
3日、同スタジアム前で行われたフリーアナウンサーの徳光和夫さんと阿部慎之助監督のトークショーで作品は披露され、阿部監督は「(字が)生きている感じがします。素晴らしいですね」と称賛した。
「新風」の文字を担当した2年の部長(17)は「迫力を伝えるため、大きく書くことを意識した。みんなベストな作品をつくりたいという思いを持っていた」と語り、2年の生徒(17)も「選手たちが作品を見て、練習に打ち込んで日本一を取ってくれたらうれしい」と話した。書道部の湯地和美顧問(63)は「練習するごとによくなっていった。すごくよい作品」とたたえている。
作品は選手らが出入りするサンマリンスタジアムの正面入り口付近に15日から再び展示される予定で、一般客は出入りすることはできないという。
