幼稚園から中学校までの一貫教育でグローバル人材を育成するインターナショナルスクールが2027年8月、神奈川県横須賀市湘南国際村の県有地に開校する。将来は高校も併設する計画で、世界の大学入試資格が得られる教育プログラム「国際バカロレア(IB)」をベースとしたカリキュラムの導入を目指す。
インターナショナルスクールの全体イメージ図
インターナショナルスクールを運営するのは横須賀市の「秋谷国際学園運営会社」。県が昨年6月に公募した同市湘南国際村B・C地区(7・5ヘクタール)の利活用事業者に応募し、選定委員会で優先交渉権者に選ばれた。
計画によると、スクールの定員は440人で、20人学級を各学年2クラス置く。木造2階校舎3棟、体育館、天然芝グラウンドを整備し、一般も利用可能なカフェなどを併設。隣接する「めぐりの森」では環境配慮型農園を運営する。
IB機構(スイス)が提供する教育プログラムは3~19歳が対象で、初等(幼児、小学校)、中等(中学1年~高校1年)、ディプロマ(高校2、3年)の3課程があり、議論や探求学習を通じて考える力を養うのが特徴だ。
スクールではIBをベースに英語中心の授業を行い、3分の1から半数は外国籍の子供を受け入れる。専属の「ネイチャーティーチャー」を置き、森で自然の恵みを学ぶ独自のカリキュラムも導入する。企業からの寄付を基に奨学金制度も充実させる考えだ。
運営会社の梅田優祐社長は「横須賀は米海軍基地があり、多様な人たちが暮らす。そんな地域の特性を生かし、世界中に選択肢がある新しい教育環境を作り出したい」と話している。
