大分市の大分舞鶴高で、各生徒に貸与しているタブレット端末に別の生徒の成績が表示される状態になっていたことが9日、同高などへの取材で分かった。採点補助システムの管理番号に、推奨されていない学年や出席番号などを使っていたことが原因で、同高は成績を知られた卒業生らに謝罪した。
同高と県教育委員会によると、システムは教職員の採点業務の効率化を目的に今年度、全ての県立中学・高校に実装され、生徒が自分で成績を確認できる。大分舞鶴高では他校に先駆け、試験的に昨年度から利用していた。
今月5日、生徒1人がタブレット端末で自身の成績を見ようとしたところ、3月に卒業した生徒の成績が表示された。他にも2人から同様の連絡があった。
同高が学年と学級、出席番号で管理番号を作っていたため、一部で卒業生と現在の3年生の番号が同じになっていたことが原因。県教委のマニュアルでは、こうした番号作成は避けるべきだとしていた。
県教委は8日付で、導入校に注意喚起の通知を出した。大分舞鶴高の甲斐裕昭副校長は「迷惑をかけ、申し訳ない。マニュアルに沿った運用を徹底する」と話した。