滋賀県守山市教育委員会は8日、市立守山南中の3年生(11クラス、381人)のクラスについて、生徒指導上の配慮不足を理由に一度決まったクラス編成を急きょ改めると発表した。この影響で、同日予定されていた同中の始業式が取りやめとなり、3年生は臨時休校となった。新学期早々、クラスを再編成するのは極めて異例だ。

 発表によると、3年生の教諭らが新学期のクラスを編成し、「学級開き」と称した5日の登校日に3年生に内容を伝えた。その後、保護者からの指摘でクラス編成に問題があることが判明したという。理由について、市教委は「配慮不足」とした上で、「生徒の個人情報保護」として詳細を明らかにしていない。

 同中は、8日夜に開かれた3年生の保護者説明会で、「人間関係の問題があったにもかかわらず、配慮が足りなかった」などと経緯を説明。10日に再編後の新クラスを生徒に周知するとしている。

 市教委学校教育課は「なぜこうした不手際が生じたか、関係する教諭らに聞き取りをして検証し、再発防止に努める」としている。

 県教委によると、クラス替えの時期については各校の裁量に任されているが、県内で始業式当日にクラス編成をやり直すケースはこれまでに聞いたことがないという。