教科書会社「教育出版」(東京)は20日、2025年度から使われる中学英語の教科書で取り上げていた米大リーグ・ドジャースの大谷翔平選手の元通訳、水原一平被告を、別の人物に差し替えたと発表した。違法賭博問題を受けた対応で、担当者は「生徒が学習に集中できないことが予想され、教科書の題材にふさわしくないと判断した」とした。

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中学校の英語教科書に掲載されていた水原被告の写真(左)と、差し替え後の西さんの写真(右)(教育出版の公表資料から)

 水原被告を取り上げていたのは、「成功を支える人々」をテーマにした会話文。「大谷選手がチームになじめるよう助けたり、私生活を支えたりしている」と紹介し、大谷選手と一緒に収まった写真も掲載していた。

 水原被告に代わって取り上げられたのは、サッカー男子日本代表の専属シェフを務めた西芳照さんで、食事を通じて選手の心身を支えていたとの内容になった。

 文部科学省は3月22日に教科書検定の結果を公表し、教育出版の英語教科書も合格した。しかし、水原被告が球団から解雇されたことなどから、同社は今月3日、文科省に掲載内容の訂正申請を行い、その後承認された。