北海道内公立学校が教員不足にあえいでいる。札幌市を除いた2025年度採用試験の受検者数は前年から488人減って2351人と過去最低を記録した。道教委は、特になり手不足が深刻な小学校で26年度試験から「特別枠」を設けるなど対策に乗り出す構えだ。
道・札幌市の教員採用試験の受験者数と倍率の推移
道教委によると、学校別の内訳は小学校465人、中学校766人、高校517人、特別支援学校など603人。道外の試験会場に大阪を加え東京と2か所にして受検者が増えた24年度は2839人いたが、25年度は過去10年で最大の減り幅となった。倍率は2倍を割り込み1・99倍となった。
特に小学校の受検者数は、札幌市の採用試験を受けた459人とほぼ変わらない人数で、倍率は1・3倍にとどまった。受検者を増やすため、道教委は小学校教諭以外の免許を持っている人を対象とした特別選考などを新たに導入する方針だ。
道教委はこれまで、社会人経験者採用の要件緩和や試験日程の前倒しといった対策を講じてきた。人材確保に向け、さらなる働き方改革が求められる中、教職員課は「様々な取り組みを総合的に推進して教員確保に全力で取り組んでいく」としている。
小中2割「過労死ライン」超
北海道教職員組合が昨年実施した調査で、実質的な残業時間が過労死ライン(月80時間)を超えた小中学校教員が2割近くに上ったことが明らかになった。働き方改革が急務の中、一部で厳しい勤務状況が続いている。
調査は昨年9月の勤務実態について、札幌市立を除く小学校や中学校の教員2万9599人を対象に実施し、4245人(回答率14・3%)から回答を得た。
道条例に基づく勤務時間(7時間45分)を超過したり、休憩時間に働いたりした「時間外在校等時間」を尋ねた。小学校教員は平均41時間23分で、2022年度の前回調査から約3時間減った。中学校教員は平均51時間53分で9時間近く短縮。小中の平均は44時間35分で法令の上限(月45時間以内)を下回った。
ただ、自宅に持ち帰った業務を含めた実質的な残業時間は、小学校で51時間45分、中学校が58時間45分だった。小中学校の平均は53時間54分。月80時間を超えた教員の割合は小学校で14・5%、中学校は29・3%で、平均19%だった。
休日の勤務実態を学校が把握しているかについては、確認が取れた小中学校、高校、特別支援学校計669校のうち335校が把握していなかったという。北教組の担当者は「現場の声を反映した実効性のある政策を推進していくことが必要だ」と話している。
