千葉科学大学(千葉県銚子市)を運営する学校法人加計学園(岡山市)が、銚子市に対して同大の公立化を求めていた問題で、同学園が同大を学校法人大城学園(沖縄県名護市)に事業譲渡することで合意したことがわかった。両学園が14日にホームページ(HP)上で明らかにした。これにより、同大は今後も私立大として存続する見通しとなった。
事業譲渡が発表された千葉科学大(千葉県銚子市で、2023年11月撮影)
大城学園は名護市で高校と幼稚園を運営している。HPでの発表によると、両者は2026年4月の設置者変更を予定しており、今後、国への手続きを進めるという。譲渡後も大学名、学部・学科構成、収容定員(2210人)、教職員の雇用、雇用条件などは変更しないとしている。
加計学園と大城学園は「在学生、教職員も今まで通りの教育や研究を継続でき、地域貢献に尽くしていけるものと確信している」などとHP上でコメントしている。
同大は定員割れが続いており、加計学園は2023年秋に市に対し、公立大学への移行を求める要望書を提出。市は専門家らの協議を踏まえ、24年8月に「私学としての存続を強く求める」とした上で、公立化する場合の条件として、学部学科の縮小や金融資産の移行などを同学園側に示していた。
銚子市の越川信一市長は15日、「(大学側には)検討委員会の答申や市の回答に沿って努力していただき、感謝している。譲渡後も大学存続に向けて全面協力して行く」と話した。
