学校法人「広島女学院」(広島市東区)は18日、広島女学院大(同)の管理主体を、京都市を拠点とする学校法人「YIC学院」に2026年度から移管する方針を明らかにした。文部科学省に同日、移管計画の認可を申請した。

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 広島女学院大は1886年に開かれた私塾・広島女学会が前身で、1949年に4年制大学として開学した。人文学部と人間生活学部があり、昨年5月1日の時点で計約780人が在籍する。

 2月末の学校法人理事会で、移管の方針を決めた。大学敷地内にある広島女学院ゲーンス幼稚園の管理も移す。一方、同中学・高校(広島市中区)は引き続き運営する。

 大学経営からの撤退の背景には、慢性的な定員割れによる経営難がある。広島女学院によると、入学者は2019年度以降は定員(330人)割れが続き、24年度は136人。少子化をはじめ、共学志向の学生が多くなっていることなどが要因とみられる。

 移管先のYIC学院は、京都市内で専門学校や日本語学校を運営。大学の組織体制や教育課程などは当面、現状を維持するが、専門学校の実践教育のノウハウを生かして、共学化の可能性をはじめ、多様化する学生ニーズへの対応を検討する。文科省が移管を認めれば、9月に将来的な構想案を発表する方針という。