大学入試の出願書類で生成AI?、河合塾が判定システム開発…今秋から30大学が利用予定
naoai2024-08-27T15:38:02+09:00大手予備校の河合塾が、大学入試の総合型選抜(旧AO入試)と学校推薦型選抜(旧推薦入試)で、出願書類が生成AIで作成された可能性を判定するシステムを開発した。国公私立の約30大学が、今秋の選考から利用する予定だという。 NTT、AI新会社で企業のデジタル化支援…業界横断の「連鎖型AI」で省エネ・省人化 出願書類で生成AIが使われた可能性を検知するシステムのデモ画面(河合塾提供) 総合型と学校推薦型の選抜では、志望理由書や学修計画書などの出願書類の審査に重きが置かれ、面接や高校の成績なども加味して合否が決まる。文部科学省によると、2023年度に全国の大学に入学した約62万人のうち、総合型・学校推薦型での合格者は計約31万人。 河合塾によると、システムには米グーグルの生成AIを利用。文章のクセから、出願書類に生成AIが使われた可能性を判定する。生成AIが出力した文章は70%の確率で検出できる一方、人間の手による文章を「AIによって書かれた」と誤判定する確率も5%あるという。 判定システムを利用予定の西日本にある大学の入試担当者は「合否判定には使わない。出願書類の疑わしいところを事前に把握し、面接で深掘りするといった使い方を検討している」と話す。 出願書類への生成AI利用を巡っては、昨年春以降、一部の大学が「受験生の思いや考えに基づいた文章を求める」(青山学院大)として使わないよう呼びかけたり、「生成AIの出力には虚構や偏った主張が含まれる危険性がある」(横浜国立大)と注意喚起したりしている。 あわせて読みたい 東京大学の授業料値上げ検討、11月までに方針決定…「学内プロセスを丁寧に踏んでいる段階」 共通テスト「韓国語」以外の29科目は「適切」評価…「英語」などには「文章量が多い」と注文も 東大授業料2割値上げ検討、学生らが反対集会…教員3人も登壇し懸念を表明 東京大学、授業料の値上げ検討…上限まで引き上げなら10万円増